HOME > Shupo これまでの特集記事 > 新しい年を感じる季節、飛騨の地で御朱印集めを楽しむ
いつでも始められる・自分のペースで進められる・一生涯の趣味にできる—などの理由から、気軽な楽しみ事として定着しつつある「御朱印集め」。いろいろな御朱印と出会いたくて、出かける機会が増えてきた、などという声もよく聞かれます。
そんな御朱印の成り立ちや面白さを知れば、きっと、すぐさま出かけたくなるはず!落ち着いた心で臨みたい神社仏閣の旅には、ほかの季節よりも静けさが増す冬がぴったり。
冬のお出かけ先なら、美しい雪景色が待っている飛騨エリア(岐阜県)がおすすめです。観光がてら、同エリアの寺社をめぐる「御朱印集めの旅」を楽しんでみては? 普段は頂くことのできない“特別な御朱印”の情報にもご注目を!
本文監修:温泉寺(下呂市)
寺院の本尊名や神社の名称をしたためた墨文字に、寺社ゆかりの朱色の押し印を添えた紙、「御朱印」。神仏とご縁を結んだ「参拝の証し」として、納経所(のうきょうしょ/寺院の場合。ほかにも呼称あり)や社務所(神社の場合。ほかにも呼称あり)などで頂けるものです。
ルーツは、巡礼者が書き写した経文(仏教の経典)を寺院に納めると与えられた印「朱印」。8世紀の律令時代が始まりとも、平安時代の「西国三十三所観音巡礼」が始まりともいわれています。
現代のように参拝の証しとして授与され始めたのは、庶民が巡礼を旅として楽しめるようになった江戸時代という説が有力。明治時代に入ってからは、神社でも参拝者に御朱印が授与されたようです。
現代では、専用の収集用帳面「御朱印帳」を持ち、御朱印を楽しく集めている人が多数。御朱印帳は、主に文具店などで入手できます。大きな規模の寺社では、オリジナルの御朱印帳(有料)を作っているところもあります。
飛驒一宮水無神社のオリジナル御朱印帳
温泉寺(下呂市)の御朱印の場合
①本尊名・神社名など
寺院の場合は、本尊名やお堂の名称などが入ります。この御朱印では、ご本尊である「湯薬師」がしたためられています。神社では、神社名が中央に入ることが一般的です。
②寺社にゆかりの押し印
寺院の場合は、ご本尊を梵字(古代インド発祥の文字)で表した「御宝印」や、「仏・法・僧・宝」の文字を刻んだ「三宝印」の押し印が多いです。この御朱印には、下呂温泉を発見したといわれる白鷺の絵柄が入っています。神社の場合は、神社名の印、関連するモチーフ、社紋が入ることが多いです。
③寺院名
山号(寺院名の前に付く称号)が共に入る場合もあります。
④寺印
寺院が用いる印章。この御朱印では「飛騨国 温泉禅寺之印 」の文字が読み取れます。
⑤「奉拝」の文字
読みは「ほうはい」。意味は「謹んで拝み奉る」こと。
御朱印の右上に書かれることが多いです。
⑥寺社にゆかりの押し印
「奉拝」近くの押し印は、その寺社に関連する内容が多いです。この御朱印では「中部四十九薬師霊場 第三十七番」の札所印が押されています。
⑦参拝した年月日
書き置きやスタンプ式の御朱印では、日付が空欄になっている場合もあります。
⑧挿絵
寺院によっては、時期に関連するものや寺院にまつわるイラストなどが入ることも。こうした絵柄に出会えるかどうかも「出先でのご縁」によるといえるでしょう。
※ 御朱印は、お守りやお札のように「神仏の分身」が宿るものではないとされています。あくまでも「参拝の証し」なので、直書きでも印刷でも、その御朱印のありがたみに変わりはありません。
どの御朱印も神社仏閣の名や印を紙面に押し頂いた、尊いものです。高い位置にしまったり、蓋つきの箱に納めたりして大切にするとよいでしょう。
現代では、納経をせずとも御朱印帳に“証し”を頂けますが、その際には「納経料」(寺院の場合。ほかにも呼称あり)や「初穂料」(はつほりょう/神社の場合。ほかにも呼称あり)を納めることが通例です。多くの寺社では、1枚300円ほど。特別な趣向を凝らしたものだと、それ以上の額面を納める場合も。「お気持ちによってお納めを」と託される志納金タイプもあります。
墨付きも鮮やかな筆文字、魔除けの色とされる朱色の押し印——古風な文字から書き手の心が伝わってくる御朱印は、このデジタルの時代、かえって新鮮な魅力を放っています。また、書き手によって字体も変われば筆さばきも変わる“世界に一つだけの御朱印”を自分のものにできるメリットが。流麗な墨書や、由来をまとう朱色の印、意匠を凝らした御朱印帳の表紙を、芸術的な見地から味わうのも楽しいものです。
神仏との新しいご縁を求める気持ちは、その人をさまざまな土地へと連れ出します。もしかすると、御朱印集めに出かけた土地の良さ・美しさに魅了され、その地自体のファンになる喜びも味わえるかもしれません。
集めることへの明確な流儀はないようですが、御朱印は神仏とのご縁を「結んだ」証しだけに、参拝後に授与をお願いするのが大前提。寺社の縁起(由来・沿革・起源)や、ご本尊・ご神体について知ることなく、あたかもスタンプラリーのように「ゲット! さあ、次!!」という集め方はしないよう、くれぐれも気をつけたいものです。
※ 混雑する寺社などでは御朱印帳を預けた後に参拝し、受け取れる場合もあり。取り間違いを避けるため、御朱印帳に氏名を記入しておくことが望ましいです。
※観光地の城郭でもらえる登城記念符の“御朱印”ならぬ「御城印」が入った御朱印帳は、宗教的なものではないことから、書き入れを断られる可能性が高いようです。
冬に御朱印めぐりへ出かけるなら、この時期ならではの情緒も楽しめる地がおすすめ。雪との取り合わせが見事なシーンを醸し出す飛騨エリアでは、御朱印めぐりの旅の途中、印象深い思い出ができそうです。キンとした空気の中、背筋を伸ばし、襟を正すような心持ちで参拝へ出かけてみてはいかがでしょう。
冬の飛騨エリアは……
御朱印をスムーズに頂きやすい
大みそかを経て新年からしばらくはにぎやかなこともありますが、冬の飛騨エリアは雰囲気が比較的ゆったりする時期。御朱印の授与を待つ長蛇の列は、ほとんどないといっても過言ではありません。
スムーズに頂きやすいのは、納経所・社務所が開くあたりの時間帯。前日入りして当地に泊まり、空気がピンと張りつめた朝から御朱印を頂きに寺社へ詣でるというのもおすすめです。
雪がもたらす静けさの中で参拝
御朱印を頂く前の参拝で大切なのは、気持ちを静め、心を込めて祈ること。人出の少ない冬の時期は、参拝に向いているといえるでしょう。
おりしも、飛騨エリアの冬は雪が降ることが多いです。雪は、条件によっては80%以上の音を吸収するのだとか。静まり返った雪景色の中で頂いた御朱印は、帰宅後に眺めるたびに、清らかな心持ちを思い出させてくれそうです。
特別な御朱印に出会える機会も!
御朱印には、通年で授与されるもののほか、その時期や催事・イベントなどでのみ提供される特別な内容のものもあります。通常版とは異なる文言や絵柄が入ることも多く、参拝の思い出がさらに感慨深いものに。
飛騨エリアにも、特別な御朱印を提供する用意のある寺社があります。その情報をつかめたら、それはきっと「神仏のお導き」。ご縁を結びに出かけるための良いきっかけとなってくれるはずです。
日本三名泉の地・下呂で御朱印集め
江戸期の参拝に思いを馳せ、冬の飛騨路を遊び歩こう。
古来“参拝の旅”といえば、貴族が祈願のために寺社にこもる「参籠」(さんろう)や、修験者の山岳への移動が主体。街道が整備され、文化水準も向上した江戸期になると、庶民も遠くの名勝地や寺社仏閣を訪れる旅を楽しむようになりました。
御朱印集めの旅に出るなら、江戸期にならい、観光面が充実した地へ出かけてみるのはいかがでしょう。たとえば飛騨エリアなら、“美人の湯”として名高い温泉地・下呂。温泉街に点在する足湯を楽しみながらの寺社めぐりは、ほかの地ではなかなか味わえないはずです。
温泉寺
「下呂温泉守護 湯薬師如来」を祀る寺
下呂温泉街を眼下に望む高台に位置。その昔、白鷺に化身した薬師如来が新しい温泉の場所を知らせたという「白鷺伝説」が残っています。
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本光坊
珍しい“浄土真宗の御朱印”がある寺
下呂の温泉街から程近い益田川沿いに位置しています。浄土真宗では例外的に御朱印を授与している、知る人ぞ知る寺院でもあります。
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泰心寺
平安期の名刹の末寺として地域で愛される寺
飛騨萩原(下呂市)にある古刹・禅昌寺の末寺。100年ほど前に建てられた鐘楼門は山門を兼ね、威風堂々のたたずまいを誇ります。
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かえる神社
いろいろな“◯◯かえる”のご利益を期待
「ゲロ、ゲロ」という鳴き声が地名の「下呂」を想起させるとして下呂温泉のマスコットにもなっている「カエル」(加恵瑠大明神)がご神体の神社です。
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飛騨高椅神社
料理の始祖神を三体合祀する唯一の神社
日本の料理の神様を祀ることで有名な高椅神社(栃木県)・総持寺(大阪府)・火守神社(島根県)の御祭神を合祀する神社。1カ所にこの3体を祀る神社は、全国でもここだけとか。
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飛騨地方の交通・経済・文化の中枢として栄えてきた高山。かつて「江戸の粋と京の雅を併せ持つ」とたたえられたほどに美しい趣を持つまちです。その情緒は、今も「古い町並」周辺に色濃く残存。素敵な雰囲気に包まれながらの散策をどうぞ。
下呂駅から特急「ひだ」号で約45〜50分、
高山駅下車
飛驒一宮水無神社
荘厳さに満ちた、飛騨国の“第一の宮”
霊峰「位山」(くらいやま)を御神体山とする飛騨国(現在の岐阜県飛騨地方)の一宮(第一の宮)、旧・国幣小社(こくへいしょうしゃ)。境内には御祭神「水無大神」をはじめ、飛騨国中の神々が祀られています。
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飛騨国分寺
飛騨地方唯一の三重塔や大イチョウが壮観
多くの歴史的建造物があり、名刹と呼ぶにふさわしい風格が見られる寺院。飛騨地方で唯一の三重塔は、山都高山のシンボル的存在です。
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江戸期には町人の町として栄えた城下町。今も商家などが残る瀬戸川沿いの白壁土蔵街は、趣ある散策にぴったりです。壱之町や弐之町、三之町に残る出格子、古川独特の軒下の装飾には、飛騨の匠の技と心意気を感じることができるでしょう。
下呂駅から特急「ひだ」号で約65〜70分、
飛驒古川駅下車
気多若宮神社
アニメ映画のモデル地とされる縁結びの神社
大ヒットアニメ映画の一場面に登場したことで有名になった神社。市街地を見下ろす高台に佇み、木々に囲まれるように立つ本殿が境内の静けさを物語ります。
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林昌寺
飛騨高山藩主の金森家に縁の深い名刹
かつて現在の飛騨市一帯を治めた金森家ゆかりの寺。古くは飛騨国司であった姉小路家代々の菩提寺といわれ、安土桃山期の1589年、金森家が現在の場所に再建しました。
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寺社への参拝は、落ち着いた、静かな心で臨むことが大切です。ましてや、雪がよく降る飛騨エリアの冬。帰りの時間を気にしながら恐る恐る雪道を行き、美しい雪景色の中で参拝に焦りをにじませるのは、実にもったいないことです。
昼間が短い季節の“御朱印旅”は、宿をとってゆったり過ごすのがベター。いで湯につかり、現地の美味に喜び、神仏との新たなご縁を楽しみにゆっくり休む——白い飛騨での巡礼旅は、さらに豊かな、そして忘れられないものとなるでしょう。
下呂のおすすめ寺社
「下呂温泉守護 湯薬師如来」を祀る寺
下呂温泉街を眼下に望む高台に位置。その昔、白鷺に化身した薬師如来が
新しい温泉の場所を知らせたという「白鷺伝説」が残っています。
概要
鎌倉中期の1265年に温泉の湧出が止まった際、白鷺に化身し、飛騨川畔のほうで温泉が湧いていることを村人たちに知らせたと伝わる薬師如来がご本尊。本堂前に座する湯薬師如来尊像の足元からは下呂温泉の霊湯が湧き、薬師如来の霊験を現代に伝えています。
御朱印
(冬季の授与時間:8:00〜16:30)
白鷺伝説にちなんだ白鷺が押し印のモチーフとなっています。
※ 御朱印の授与は直書き形式ですが、法事などで対応不可の場合は書き置きとなります。
魅力ポイント
◇ 五福神
下呂温泉に伝わる、五体満足の“縁起の神様”。七福神のうち、大黒天(だいこくてん)・恵比寿天(えびすてん)・寿老人(じゅろうじん)・弁財天(べんざいてん)・布袋尊(ほていそん)を公開。
◇ ひとりからでもできる簡単座禅体験
背筋を伸ばしての座禅体験は、体が縮こまりがちな冬こそおすすめ。
※ 所要時間約40分・500円/要予約。
◇ 円空仏 特別拝観
手に抱いて拝観できます。
※500円/要予約。
寺院からひとこと
下呂の温泉街を一望できる境内は、ほっと一息つける、静かな空間です。173段の石段の上にある寺なので、雪の降る日は特にお気をつけてお越しください。
所在地:岐阜県下呂市湯之島680
電話番号:0576-25-2465
下呂のおすすめ寺社
桂林教会 本光坊(浄土真宗)
珍しい“浄土真宗の御朱印”がある寺
下呂の温泉街から程近い益田川沿いに位置しています。
浄土真宗では例外的に御朱印を授与している、知る人ぞ知る寺院でもあります。
概要
江戸後期の1831年、桂林寺(下呂市馬瀬にある寺院)の舎弟がこの地に道場を開設したのが始まり。現在のお堂の建物は大正時代のもので、下呂門徒の尽力により建てられました。すべてのものを救うという御本尊の阿弥陀如来に手を合わせると、心が落ち着きそうです。
御朱印
(冬季の授与時間:10:00〜15:00)
書かれた文言「倶会一処」は、『仏説阿弥陀経』(お経)に説かれた言葉。「くえいっしょ」と読み、「ともにひとつの場所で出会うこと」をいいます。
※ 御朱印の授与は印刷形式となります。
魅力ポイント
◇ 正月の荘厳(1/1〜1/15)と万灯会(1/1)
「荘厳」(しょうごん)は、本堂内の極楽浄土を表すお内陣の「お飾り」のこと。元日に初参りが可能なら、0:00~2:00に開催の「万灯会」(画像)も見もの。
寺院からひとこと
我々は仏の教えに導かれ、育てられ、自らの命の尊さに目覚めて生きるもの。お越しの際は、ぜひ本堂に入堂され、感謝とともに仏に合掌していただきたく思います。
所在地:岐阜県下呂市森225
電話番号:0576-25-2463
下呂のおすすめ寺社
瑞泉山 泰心寺(臨済宗)
平安期の名刹の末寺として地域で愛される寺
飛騨萩原(下呂市)にある古刹・禅昌寺の末寺。100年ほど前に建てられた
鐘楼門は山門を兼ね、威風堂々のたたずまいを誇ります。
概要
御本尊に釈迦牟尼佛坐像(しゃかむにぶつざぞう)を祀る寺院。本堂は、江戸後期の1806年に建立されました。元々は庚申様をお祀りしたもので、多福院(たふくいん)→待申庵(たいしんあん)→泰心寺と名前を変え、現在に至っています。左側の庚申堂(こうしんどう)には弘法大師像が祀られ、「新四国飛騨八十八霊場第六十六番札所」となっています。
御朱印
(冬季の授与時間:8:00〜15:00)
本尊釈迦牟尼佛の中央に三宝印(佛・法・僧)が押されています。
※ 御朱印の授与は直書き形式ですが、法事などで対応不可の場合は書き置きとなります
魅力ポイント
◇ 庚申堂
青面金剛明王(せいめんこんごうみょうおう)などをお祀りするお堂。建設年は、鎌倉中期の1249年。庚申様は疫病を防ぐといわれ、昔は辻々に建立されました。新型コロナ禍の現在、お参りしてみては。
寺院からひとこと
江戸後期の1806年に建てられた本堂は、老朽化による建て替えのため、来年(2021年)に取り壊します。今冬は、200年以上の歴史ある建物をご覧になれる最後の機会です。
所在地:岐阜県下呂市森743
電話番号:0576-25-2385
下呂のおすすめ寺社
かえる神社
いろいろな“◯◯かえる”のご利益を期待
「ゲロ、ゲロ」という鳴き声が地名の「下呂」を想起させるとして下呂温泉の
マスコットにもなっている「カエル」(加恵瑠大明神)がご神体の神社です。
概要
下呂温泉合掌村内「歳時記の森」にある神社。古来、カエルは「◯◯かえる」「◯◯がえる」の語呂合わせもあり、縁起の良いモチーフ。この神社にも、無事帰る(交通安全)・若返る(健康)・銭返る(金運)・人を迎える(結婚、商売繁盛)などを願う参拝者が集まります。
御朱印
(冬季の授与時間:8:30〜17:00)
押し印は、神社名のとおり「カエル」がモチーフ。授与は、下呂温泉合掌村の売店で受け付けています。※ 御朱印の授与は印刷形式となります。
魅力ポイント
◇ 社殿まわりのカエルのモチーフ
神社の入り口を護るのは狛犬ならぬ“狛蛙”など、御神体を思わせるモチーフを探してみるのも楽しいものです。
神社からひとこと
10棟の合掌造り家屋などを移築した施設の中にある神社です。ご参拝の前後には、国内外から集めたカエルの置物を展示する「かえるの館」(休憩処)へもどうぞ。
所在地:岐阜県下呂市森2369 ※ 神社訪問には下呂温泉合掌村の入場料が別途必要
電話番号:0576-25-2239(下呂温泉合掌村)
下呂のおすすめ寺社
飛騨高椅神社
料理の始祖神を三体合祀する唯一の神社
日本の料理の神様を祀ることで有名な高椅神社(栃木県)・総持寺(大阪府)・火守神社(島根県)
の御祭神を合祀する神社。1カ所にこの3体を祀る神社は、全国でもここだけとか。
概要
下呂市の「益田調理師会」が調理の精進を祈念し、1974年に建立した神社。磐鹿六雁之命(いわかむつかりのみこと)・櫛八玉之神(くしやたまのかみ)・山陰中納言 藤原政朝(やまかげちゅうなごん ふじわらのまさとも)卿のご利益をあやかりに、各地の料理人の参拝が引きも切りません。
御朱印
(冬季の授与時間:8:30〜17:00)
料理の神様だけあり、「包丁」が押し印のモチーフとなっています。授与は、下呂温泉合掌村の売店で受け付けています。※ 御朱印の授与は印刷形式となります。
魅力ポイント
◇ 縁起の説明板
御祭神である3体の神様についての詳しい説明が書かれています。神々の概要を頭に入れてからお参りすると、さらにご利益を授けてもらえた気になれるかも!?
神社からひとこと
下呂温泉合掌村内の「合掌の里」に位置する神社です。ご利益には「料理の上達」のほか「食べものに一代不自由しない」もあります。おいでをお待ちしています。
所在地:岐阜県下呂市森2369 ※ 神社訪問には下呂温泉合掌村の入場料が別途必要
電話番号:0576-25-2239(下呂温泉合掌村)
飛騨高山のおすすめ寺社
飛驒一宮水無神社
荘厳さに満ちた、飛騨国の“第一の宮”
霊峰「位山」(くらいやま)を御神体山とする飛騨国(現在の岐阜県飛騨地方)の一宮(第一の宮)、
旧・国幣小社(こくへいしょうしゃ)。境内には御祭神「水無大神」をはじめ、
飛騨国中の神々が祀られています。
概要
水無大神の御神体山である霊峰「位山」は、宮川と飛騨川の分水界にあたり、水無大神は古より水源を司る神として信仰され、特に農耕の祖神、延命長寿(健康長寿)の守護神としての御神威が高いとされています。宮中の御大礼に際しては、位山の原生林から伐採されたイチイ材を用いて、飛驒一宮水無神社から御用の御笏が上納されます。
御朱印
(冬季の授与時間:8:30~17:00)
押し印は、社紋と「皇城鎮護」(おうじょうちんご)の朱印。御朱印帳を持たない人には、金嶺紙の御朱印紙が用意されています。
※ 御朱印帳は直書き可。金嶺紙は書き置きとなります。
魅力ポイント
◇ 境内
樹齢800年以上の大杉、神馬舎に安置される木造の神馬2頭など、見どころ多数。高山駅の隣の飛驒一ノ宮駅より徒歩約10分の好アクセスもあり、正月三が日などの境内は多くの参拝者で賑わいます。
神社からひとこと
当神社の御祭神「水無大神」(みなしのおおかみ)は、延命長寿(健康長寿)の守護神です。特にこのような時期だからこそ、ご本人様をはじめ、周りの方々の健康無事をご祈念ください。
所在地:岐阜県高山市一之宮町5323
電話番号:0577-53-2001
飛騨高山のおすすめ寺社
醫王山 飛騨国分寺(真言宗)
飛騨地方唯一の三重塔や大イチョウが壮観
多くの歴史的建造物があり、名刹と呼ぶにふさわしい風格が見られる寺院。
飛騨地方で唯一の三重塔は、山都高山のシンボル的存在です。
概要
奈良期の741年、聖武天皇が諸国に詔勅を下した“国分寺の建立”。「飛騨国分寺」は、この詔(みことのり)にのっとり、行基菩薩によって746年に建てられたとされます。御本尊は、その名の通り、医薬を司る「薬師如来」。衆生の病気を治し、安楽を与えるとされる仏です。
御朱印
(冬季の授与時間:9:00〜16:00/12/31・1/1は受付不可)
真言宗の御朱印でよく見られる「火焔」と「梵字」の組み合わせの押し印です。
※ 基本的には、御朱印の授与は直書き形式。ごくまれに書き置きの場合があります。
魅力ポイント
◇ 国指定の文化財
御本尊の「薬師如来(木造坐像)」、室町中期の作の「本堂」(見学有料)など、飛騨国分寺は国指定の重要文化財の宝庫。同じく国の天然記念物「大イチョウ」は、なんと推定樹齢1,200年超!
寺院からひとこと
境内の本堂や三重塔、表門などは、日本遺産「飛騨匠の技・こころ −木とともに、今に引き継ぐ1300年 −」の構成文化財となっており、飛騨匠の優れた技術を今に伝えています。高山にお越しの際は、ぜひお参りください。
所在地:岐阜県高山市総和町1-83
電話番号:0577-32-1395
飛騨古川のおすすめ寺社
気多若宮神社
アニメ映画のモデル地とされる縁結びの神社
大ヒットアニメ映画の一場面に登場したことで有名になった神社。
市街地を見下ろす高台に佇み、木々に囲まれるように立つ本殿が境内の静けさを物語ります。
概要
創建時は不明ながら、明治期の研究書『神祇志料』では平安前期に社として存在していたことが伺える、古い神社。主祭神は大己貴神(大国主命)で、縁結びの神様として名を馳せています。
御朱印
(冬季の授与時間:9:00〜16:00/不定休あり。社務所が開いている場合でも休憩時間あり)
社紋などの押し印以外に「古川祭」のスタンプが。古川祭はこの神社の例祭で、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。
※ 御朱印帳への直書き可。
魅力ポイント
◇ 本殿
御朱印にも名が入る「古川祭」の神輿行列は、神社本殿での厳粛な神事に始まり、大鳥居をくぐって地域へ降臨していきます。例祭は4月ですが、出発地の本殿に立ち、その厳かさをイメージしてみては?
神社からひとこと
お参りに来られたら、国の重要無形民俗文化財の古川祭もぜひ知っていただきたいです。例祭以外の時期は、飛驒古川駅近くの「飛騨古川まつり会館」(入館有料)で“古川やんちゃ”と呼ばれる勇壮さを感じてみてください。
所在地:岐阜県飛騨市古川町上気多1297
電話番号:0577-73-2568
飛騨古川のおすすめ寺社
五峰山 林昌寺(曹洞宗)
飛騨高山藩主の金森家に縁の深い名刹
かつて現在の飛騨市一帯を治めた金森家ゆかりの寺。古くは飛騨国司であった
姉小路家代々の菩提寺といわれ、安土桃山期の1589年、金森家が現在の場所に再建しました。
概要
飛騨高山2代藩主の金森可重(「よししげ」、または「ありしげ」)が実父母の追善のために再興した寺。可重の統治時代に築城された増島城の薬医門を移したとされる山門や、1階部分の軸部を見えなくしたスカートのような形式の袴腰付鐘楼堂などが見どころです。
御朱印
(冬季の授与時間:9:00〜16:00)
仏法僧宝の丸い押し印が入った、シンプルな印象の御朱印です。 ※ 御朱印の授与は直書き形式のみ。法事などで書き手が不在のときは御朱印の授与不可(書き置き形式なし)。
魅力ポイント
◇ 地獄絵図
飛騨市指定の有形文化財「十王堂」(じゅうおうどう)に鎮座する閻魔大王像の後ろには、この地域の住民なら子どもでも知っているという、恐ろしい「地獄絵図」が。寒い時期、あえて肝を冷やしてみては?
寺院からひとこと
古川の市街地から少し離れた、静かなお寺です。事前にお電話を頂ければ、一つ一つしたためる直書きの御朱印をお渡しできます。どうぞお越しください。
所在地:岐阜県飛騨市古川町片原町2-27
電話番号:0577-73-2488